古い文学の書籍を300冊ほどお譲りいただきました!

買取品「詩集 赤児の首を切る」他 古い文学の書籍300冊ほど
ご依頼地域千葉県千葉市若葉区
買取方法出張買取

※買い取り価格は当日の価格であり、その価格を保証するものではありませんので予め御了承下さい。
※状態や付属品の有無、買い取り方法などによって価格が変動いたします。

スタッフのコメント

お父さんの遺品を整理したいとのことで、千葉市若葉区のお宅にお伺いしました。
かなりのお年でお亡くなりになったようですが、往年の文学青年だったらしく文学系の書籍が300冊ほどありました。
そのなかになにやら不思議な匂いのする本がありました。

昭和4年に発行された 118ページほどの薄い詩集の本ですが、「詩集 赤児の首を切る」というおどろおどろしい題名です。
作者は日野春助という人ですが、調べても調べても何もでてきません。
しかし、全く無名の例えば自費出版本とも思えません。

この装丁を見てください。これは井口正夫という名古屋のモダニズム一派に属していた人の作で、いかにも昭和4年の本という雰囲気ではありませんか。
そして出版社はエロス堂書店という なんだか更にわからなくなる雰囲気がいや増して参ります。

 

因みに定価は壱円。このころの壱円はかなり高いのではないかと思うのですが、如何でしょう。
そういう訳で、偶然舞い込んだ1冊の本に 不思議な世界に連れて行かれそうになっている私です。

大正モダニズムがそろそろ終焉して、急激に軍部が台頭しようとする昭和4年。
この時に出版された少々危険な感じのする本はどういう状況で何を訴えているのか? 興味がわいて来ます。

この本の序文の最初は、「資本主義世紀末諸機構の只中に身を置きながら、僕の精神は果しなき認識と解放のうちに自分の消化し得られるかぎりのものを、手当り次第に滋りつつ成長した。・・・」

その最後は「ここに観念と対象がこね合されて僕の塑像は出来上がった。その塑像は葬式馬車の馭者のようなブルジョア的の盛装をこらして外出して行く。・・・」となっています。


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