古本用語の豆知識:「ワレ(割れ)」って何のこと?

こんにちは! 古本買取「こまいぬ堂」のスタッフSです。

普段、私たち古本屋が何気なく使っている言葉の中に、もしかしたら「これってどういう意味だろう?」と疑問に思うような古本用語があるかもしれませんね。
古本屋がよく使う古本用語をご紹介したいと思います。
今回スポットを当てるのは、「ワレ(割れ)」という言葉です。

ネットで古本を買おうと状態説明を見ると、「ワレがあります」なんて書いてあるのを目にすることがあるかもしれません。
この「ワレ」って、一体何のことかご存じでしょうか?

本の「ワレ(割れ)」とはどんな状態?

古本における「ワレ」とは本を強く開きすぎたことや、糊の経年劣化が原因で、本のノド(ページとページを繋ぐ部分)がぱっくりと開いてしまった状態のことを指します。

閉じた本を上から見ると、開く側と反対の部分にページが糊付けされているところがありますよね。
これが「ノド(喉)」と呼ばれる部分です。
このノドが背表紙から剥がれて、ページの束が本体から外れそうになっている状態を私たちは「ノド割れ」と呼んでいます。

さらに状態が悪くなると完全に剥がれてしまい、ページの束が本から取れてしまうこともあります。
こうなってしまうと、残念ながら本の状態としてはかなり悪いと判断されてしまいます……。

でも、そうなる前であれば「ワレ」てしまった本は、木工用ボンドを使って自分で修理することも可能ですよ。
割れてしまって、取れかかっているページの束にボンドを爪楊枝などで少量塗って、背表紙の適切な場所にしっかりくっつけます。その際にボンドがはみ出したら、それは綺麗に拭います。
その後、動かないように輪ゴムで縛ったり、他の本を上に積んで置いて、きちんと固定した状態で乾くまで待ちます。
そうすると、また普通に本として読むことができるようにくっつきます。
もし大切にしたい本が割れてしまったら、ぜひ試してみてくださいね!

「こまいぬ堂」は古本の専門知識を持つお店です

今回の「ワレ」のお話、いかがでしたでしょうか?

インターネットで古本を探していると、商品の説明文に「ノドワレあり」といった専門用語が使われているのを見かけることがあるかもしれません。
この記事が、購入をご検討されているお客様の参考になれば、私たちも嬉しいです。

「こまいぬ堂」では、このように古本の専門的な知識をもって、日々お客様の大切な本と向き合っています。
お客様が古本の世界をもっと楽しめるような情報や、本の豆知識をこれからもご紹介していく予定ですので、どうぞお楽しみに!


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